一般社団法人 日本塗料工業会 Japan Paint Manufacturers Association

防汚剤及び防汚塗料の自主登録管理

1.背景

船舶の船底にフジツボ等の動物及び藻の付着を抑える目的で使用されている主な防汚方法は、意図的に防汚剤が船底塗膜表面から海に溶出する機構を有している。

2001年10月の国際海事機構(IMO)外交会議で採択された「二千一年の船舶の有害な防汚方法の規則に関する国際条約」(以下、「AFS条約」という。)は防汚方法による海洋環境及び人健康への悪影響の減少又は廃絶を目的としており、その附属書二 及び附属書三では、防汚剤溶出被覆調剤の適切な認証制度を確立することを各国に求めている。AFS条約の基本思想に対応するためには、海洋環境影響を考慮した環境リスク評価、および認証制度が必要であり、国際標準化機構においてTC8/SC2にてリスク評価手法が標準化されている。

一方、化学物質の国際的取組みとしては、2002年開催のヨハネスブルグ・サミットを受け、2006年2月の「国際化学物質管理会議」(ICCM)において、「国際的化学物質管理戦略」(SAICM)が採択された。その目標の一つとして、化学物質が人の健康と環境にもたらす著しい悪影響を最小化する方法で使用、生産されることを2020年までに達成すると掲げている。これを受け、わが国では、「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律の一部を改正する法律」(以下「改正化審法という。)が2010年4月に施行され、これまでのハザードベースでの化学物質の管理からリスクベースでの管理へと規制体系が変更された。

このような背景のもと、船舶の船底で使用されている防汚剤を含有した塗料等は、この環境リスク評価の管理が最も重要となり、社団法人日本塗料工業会としては、海洋環境の保全のため、ここに当該法律の理念に則った、防汚剤及び防汚塗料の自主登録管理システムを構築することとなった。

2.目的

海洋環境の保全のため、申請される防汚剤及び防汚塗料製品の自主管理の妥当性を審査すること。
また、化審法で要求される環境リスク評価に利用できる情報を整備することである。

3.自主管理の概要

登録申請にあたり、防汚剤については生態毒性、分解性、生物蓄積性等のハザード情報等に基づく環境リスク自主管理手法、防汚塗料については塗膜からの溶出速度に関する情報等に基ずく環境リスク自主管理手法の提出が必要である。

日塗工は、外部有識者で構成する審査委員会を設置し、提出された情報を基に、防汚剤及び防汚塗料の環境リスク自主管理手法の妥当性についての審査を委託する。

環境リスク評価方法は、国際標準ISO13073 Marine environment protection-Risk assessment on anti-fouling systems on ships(海洋環境保全 船舶防汚システムのリスクアセスメント)に基づく。暴露シナリオは、日本の代表港湾とする。

日塗工は、審査委員会の通知を受け、審査委員会の合否決定を申請者に書面で通知し、海洋環境保全できる申請者により環境リスク自主管理が実施されていると評価された防汚剤及び防汚塗料の各製品名を日塗工のホームページに公開する。

防汚剤及び防汚塗料の自主登録管理の流れ

自主管理の概要

4.審査委員会の構成

審査委員会は、生態毒性学、化学物質の環境挙動、環境リスク評価等に関する専門家で構成する。

5.登録申請をご希望の方へ

(一社)日本塗料工業会にお問い合わせ下さい。
お問い合わせはメールのみで受け付けております。
[お問い合わせ先]

※登録とは、海洋への溶出による環境リスクが適切に管理できる製品として日塗工ホームページに公表することと同義である。


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