コーティング・ケア環境管理指標 2001.7.9. CC企画推進部会

  1. 職務上事故率(労働災害)
  2. エネルギー消費量
  3. 廃棄物・有効利用物
  4. 有害物質取扱量・排出量(PRTR塗料関連、VOC、重金属)

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1.職務上事故率(労働災害)

度数率:
100万延労働時間当りの労働災害による死傷者数をもって表したもの。 統計を取った期間中に発生した労働災害による死傷者数(100万倍された)を、同じ期間中に危険にさらされた全労働延労働時間数で除した数値で、その計算式は次の通りである。
度数率=(労働災害による死傷者数)÷(延労働時間数)×1,000,000
強度率:
1,000延労働時間当りの労働損失日数を持って災害の重さの程度を表したもの。 統計を取った期間中に発生した労働災害による労動損失日数(1000倍された)を、同じ期間中に危険にさらされた全:延労働時間数で除した数値で、その計算式は次の通りである。
強度率=(労働損失日数)÷(延労働時間数)×1,000

<注>

  1. 労働者数:労災保険加入者数(バートも含む)
  2. 労働時間数:休出・残行時間を含む
  3. 災害カウント:休業災害、不休災害とし、微傷災害・通勤災害は含まない。(出先での災害は含める)
  4. 報告対象:全社(工場・事業所等を合算)の合計数
  5. 統計の期間:4月~3月
  6. 件数の取扱い:1人に対し1件とする。
    (例:同一災害で2名が被災した場合は、2件とする)

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2. エネルギー消費量

分 類 種 類 消費量 原油換算式 原油換算量(KL)
電 力 電力 (1000 kWh)   0.265  
燃料油 A重油 (KL)   1.01  
軽油 (KL)   0.99  
灯油 (KL)   0.96  
ガソリン (KL)   0.91  
ガ ス 都市ガス (1000 M3)   1.08  
LPG(1000 KG)   1.30  
合 計       KL
IPPIC方式(kWh)への換算       kWh

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3. 廃棄物・有効利用物

日塗工定義:
危険物  ― 廃塗料及び廃溶剤(No.1 & 2)
非危険物 ― 上記を除く廃棄物

日塗工:廃棄物・有効利用物(一次発生)(単位:トン/年)

No. 区分 廃棄物
処理法区分
具体例 廃棄物・
有効利用物
発生量
(一次発生)
廃塗料 廃油 廃棄する塗料、希釈塗料及び混合塗料 トン/年
廃溶剤 廃油 洗い廃溶剤、回収溶剤  
汚泥 汚泥 塗装スラッジ、水性塗料の水処理後の回収スラッジ  
廃プラスチック 廃プラスチック 廃粉体塗料、固形樹脂、廃プラスチックパレット、プラスチック類、
シート類、水性塗料の固形分
 
廃酸・
廃アルカリ
廃酸・
廃アルカリ
PH=5.8未満又はpH=8.6以上の廃液水
(例:塗装ブースの排水)
 
廃金属 金属くず 廃缶、廃鉄筋、廃鉄管、鉄板(テストピース)  
焼却灰・
廃ダスト
燃えがら、
集じんダスト
同左  
その他
(ガラス・ 紙くず・
木くず・廃ウエス・
一般雑芥
一般
廃棄物/
産業 廃棄物
木製パレット、廃ビーズ含む  
合 計     トン/年

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4. 揮発性有機化合物(VOC)

4-1 VOCのリスト

IPPIC業績指標のデータ算出に関し:
『一般的に塗料製造に使用され、PRTR法に記載された第1種指定化学物質のなかで、大気中に放出される蒸気圧0.01kPa以上(293.15K = 20℃)の有機溶剤、または使用時の特定の条件下で揮発性となる以下の物質をいう』

日塗工のVOCリスト

日塗工コード 化学品名 PRTR法No. PRTR法政令表示名
27021 アリルアルコール 22 アリルアルコール
27023 エチレングリコール 43 エチレングリコール
29003 セロソルブ 44 セロソルブ
29002 メチルセロソルブ 45 メチルセロソルブ
27019 1-オクタノール 58 1-オクタノール
26008 キシレン 63 キシレン
29008 エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート 101 酢酸2-エトキシエチル
29007 エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート 103 酢酸2-メトキシエチル
31042 2―(ジエチルアミノ)エタノール 109 2 ―(ジエチルアミノ)エタノール
31009 シクロヘキシルアミン 114 シクロヘキシルアミン
37009 スチレン 177 スチレン
26007 トルエン 227 トルエン
26020 エチルベンゼン 40 エチルベンゼン
26030 1.3.5.トリメチルベンゼン 224 1.3.5.トリメチルベンゼン
39006 ジクロロメタン 145 ジクロロメタン

4-2 日塗工・VOCの排出量の算出

塗料製造工程にもける有機溶剤排出率についてこの工程の有機溶剤の排出量を把握することが非常に難しいが、ある程度の実測データ・混合溶剤の蒸発割合及び「日本レスポンシブル・ケア協議会」会員塗料製造会社の報告データ等を参考にして、一般的な塗料製造工程での有機溶剤の排出率を推定した。 排出量の算出に際して、各種有機溶剤の排出率を定めて、使用量から排出量を計算する。

塗料製造工場における主な有機溶剤の排出率(%)

物 質 名 レベル I レベル II
トルエン 0.8 1.1
キシレン、スチレン、エチルベンゼン 0.5 0.7
エタノールアミン、エチルセロソルブなど 0.3 0.4

注:レベルIは、密閉型の設備を備えている場合で、レベルIIは開放型の設備の場合とする。事業所の状況に応じて中間値等を使用してもよい。